< 医師 >
要請がない時はずっと待機しているわけではなく、他の業務をしています。急な出動に対応するために、手術や大きな処置は行わないようにしています。もし何か処置を行っていたら、他の医師に引き継いで出動します。最初は出動の指示がかかるだけで、内容は簡単にしか分かりません。
出動の指示がかかったら、救急外来前の病院救急車に乗り込むか、ヘリポートまでダッシュします。5階や7階の病棟にいることもあり、階段を駆け下ります。ヘリコプター自体がエンジンを掛けてから、離陸できるまでに約4分かかるので、4分以内にヘリポートにたどり着けるよう努めています。
乗り込んだら、マスク、手袋をつけ、無線機の付いたヘルメットを装着します。そして、シートベルトを確認して離陸です。
離陸して目的地などが確認されたら、患者さんの容態の情報を無線交信します。現場に近づいたら、救急隊と交信し詳細の情報や準備を指示します。

< 操縦士 >
ヘリポート横の待機室に常時待機しています。要請がない時は、出動エリアの天候をチェックすることが大事です。天候が悪くて、ヘリコプターが飛んで行けない場合があるからです。インターネットなどを通じて、各地の天候を詳細に把握します。
安全に飛行することが第一です。安全に飛行が出来ないと操縦士が判断した場合は、他の手段を講じて搬送します。

< 運航調整(CS) >
CSとは Communication Specialist の略で、運航調整を行います。病院内のCS室に待機しています。消防本部からの要請を受けて、出動の指示をします。その後、目的地を設定し、ヘリコプターと交信します。要請内容も医師に交信します。出動を統括し円滑に安全に搬送できるように努めています。搬送先が他院であったりする場合は、電話で調整します。
要請がない時は、各地の天候の把握に努めたり、運航に必要な情報を集め、運航クルーに周知します。